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更年期は何科にいけばいいの?

もし、あなたが月経以外に不正出血を経験したら、恐らくあなたは「心配だな…(産)婦人科へ行った方がイイかな…」と自然に考えると思います。

しかし、ちょっとした月経不順や体のほてり、のぼせ、イライラなどである場合、それが更年期障害だと気づかなければ「内科?心療内科?どこに行けばいいの?」と悩んでしまうはず。

今回はこうした「更年期障害と病院・診療科」の関係についてご紹介していきます。

更年期障害だと思ったらまずは婦人科を受診すること!

あなたが体調の不良を感じているとき、時期が一般的に言われる「更年期(45歳~55歳)」にあたるのであれば、一先ず婦人科へ足を運ぶのが良いでしょう。

例えば胃がキリキリ痛いとか、排便異常が続くといった「明らかに更年期障害とは関係ないかも?」という症状でないのであれば、婦人科で体調不良を相談してみるのが手です。

更年期障害で見られる症状は次のものが多いので、下記の症状に当てはまるな…という人は婦人科で相談してみましょう。

更年期障害に見られる症状

  • 全身的にみられる症状…ほてり・のぼせ・動悸が激しくなる時がある・脈が早まる・多汗・めまい・だるさ・食べる量は変わらないのに太る、逆に痩せる・浮腫みが激しい・冷え
  • 運動器官系の症状…肩こりがひどい・腰痛がひどい・手足がしびれる
  • 精神的な症状…イライラがひどい・不安感か強い・抑うつ感が強い・神経質度が上がった・睡眠障害・意欲の低下
  • 生殖器系の症状…月経異常(周期が整わない、月経時の出血量が多いもしくは少ない)・不正出血
  • 消化器系の症状…吐き気や嘔吐を繰り返す・食欲不振

いかがでしょうか?もしあなたがこのような症状で悩んでいるのであれば、できるだけ早めに婦人科へ受診しましょう。

産婦人科と婦人科と…

最近では開業医の産婦人科医では、「産」を取り扱わないいわゆる「レディースクリニック」も増えています。

レディースクリニックと看板を出している医院では、婦人科の病気に加え、別の内科医が乳房専門(乳がんなど)を診てくれるようになっているクリニックもあります。

そうしたクリニックを自分の体のメディカルチェックをする病院としておくと、女性に関する病気などをトータルで診てもらえるので通院が楽になります。

というのも、更年期障害で病院にかかる場合は、通常は外来の患者になるので「通院のしやすさ」とか「長く付き合えるか」という部分が大切になるんですね。

開業の産婦人科でもしっかりと婦人科の病気に対して向き合ってくれる病院はたくさんあります。

ただ、産婦人科は主軸に「妊娠・出産」を置いている病院が多いので、そうしたことについてデリケートな想いがある人は「産婦人科」ではなく「婦人科」を選ぶのがベストです。

一方で、知人などに勧められたのが「総合病院」の産婦人科である場合、婦人科のみを単科で別に設定している病院は極端に少なくなります。

産婦人科としてフロアが同じで、1~5番まである診察室の4番・5番が婦人科系の病気で診察する医師の担当…というようになっているところが多いですね。

忙しい病院や医師の専門によっては、産科と婦人科の診察を1人の医師がこなしていることもあるので、妊婦健診の方の前後に婦人科系の病気の人がいる…という場合もあります。

総合病院では妊娠・出産にまつわる女性と、婦人科系の悩みや病気で診察に来ている女性が顔を合わせなくて済む…という配慮はどうしてもしづらいので、産科にかかる女性と一緒に診察を受けるのは…と思う人は総合病院は避けた方が無難です。

おすすめは「開業婦人科の外来」?

先述でも触れていますが、更年期障害だな、と何となく自認して病院に行く場合、できれば開業婦人科の外来を訪ねるのが「心身ともに」ストレスが少なく済むかもしれません。

そもそも更年期障害の症状が見えている時は、イライラしやすかったり、だるくなりやすかったりするので、可能な限り不必要なストレスを感じないクリニックを選ぶのが

また、更年期障害では子宮や卵巣の状態を確認するためと、さらに明らかに不正出血などがある時は子宮頸がん・子宮体がんの疑いもあるので、組織検査をする都合で膣に検査器具を入れることもあります。

そうした手前、女性の医師が良いな…という人は多いと思うので、開業医でも総合病院でも、病院を選ぶ際にはインターネットなどで診察をする医師について調べておくことも大事です。

更年期障害を調べるのはどんな検査をするの?

更年期障害を疑っている場合、婦人科(産婦人科でも)にかかると更年期障害としての検査を受けることになります。

もし初診で行った病院の場合だと、診察に先立って詳しい問診票を書くことも多いでしょう。

この時に面倒くさがらず、しっかりと現状で困っていることを「正確に」書いておくことは重要です。

更年期障害の診察・検査の流れとしては次のようなものが一般的です。

問診(問診書の記入含む)→内診→血液検査→骨量・骨密度検査→心理検査

これにプラスして病院やクリニック、医師の方針で他の検査が加わることがあります。

また、血液検査では血中ホルモン測定があるので、この検査でホルモン濃度を測定することにより、各症状が更年期障害によるものかどうかを判別することができます。

更年期障害でする検査の詳細は?

上では、更年期障害で血液検査をするとご紹介しました。

これは先にもお伝えした通り、血中のホルモン濃度を調べるためにするというのが第一目的です。

そして多くの女性がこれがあるために受診を躊躇してしまう「内診」があります。

内診は経産婦さんや、これまでに子宮頸がん・子宮体がんの検査を受けたことがある人などであれば、経験をしたことがあると思います。

率直に言えば、子宮や卵巣の状態を確認するために膣内に器具などを入れて中の状態を確認することですよね。

確かに積極的に受けたいと思う検査ではありませんが、この検査によって、子宮筋腫などの他の病気が見つかることも少なくありませんので、更年期障害で診察を受けるときは意を決して、そして検査してもらうならしっかりと診てもらうことをおすすめします。

それでは、上でもご紹介している検査の流れに沿って、それぞれの検査について少し詳しく見てましょう。

問診では?

問診は事前に問診票に記載をしておくのが一般的です。

最初の受付などで渡されて、待っている間に書くことが多いでしょう。

ここでは、「どんな症状」が「いつ頃」から「どんな様子」で「どのような頻度」で現れているかなどを具体的に書きます。

内診では?

内診では、医師による触診(指診)で卵巣や子宮内の状態を確認します。

この内診で子宮内膜症や卵巣嚢腫、さらには子宮がんや卵巣がんなどの病気に関して初期段階で発見することが可能です。

血液検査では?

更年期障害に関する血液検査は、女性ホルモンの血中濃度を調べるのが目的です、

更年期については「女性ホルモンのホルモン濃度に基準」があります。

このホルモン濃度が更年期と呼ばれる濃度に一致しているかどうかを検査で調べるのです。

「あなたの各症状は更年期障害によるものですね」という診断はこの血液検査で科学的に証明されると言えるでしょう。

ちなみに更年期障害に関して血液検査のどういった項目が重要かと言うと、「E2濃度」と「FSH濃度」という項目になります。

E2濃度とは、エストラジオール濃度であり、この数値が10pg/ml未満になる場合に更年期障害が強く疑われるので、更年期障害の判断に関して重要な指標になります。

一方のFSH濃度とは、卵胞刺激ホルモン濃度のことです。

更年期にはエストロゲンの分泌量が減少するため、卵巣を活性化させエストロゲンを分泌させようとFSHが増加します。

ですから、FSHの濃度が高いということは卵巣機能が低下しているということが言えるのです。

このFHSの数値は40mIU/ml以上の場合に更年期障害が疑われることになるのです。

そしてこのE2濃度とFSH濃度の2つのホルモンの濃度の数値が更年期のパターンに当てはまれば、各種の体調不良は「更年期障害によるため」と言えるのです。

骨量、骨密度検査では?

更年期障害では、女性ホルモンの1つであるエストロゲンの分泌量が大きく減少するのですが、このエストロゲンというホルモンには骨を作ったり、代謝を調えたりする役割があります。

つまり、エストロゲンが減少するということは、骨形成に異常が出たり代謝異常を引き起こしてしまうということ。

このため気を付けていないと更年期では女性は一気に骨量を減らしてしまう恐れがあるのですね。

現代の女性はそれでなくても摂取カルシウム量が少なく、潜在的な骨粗しょう症の人がたくさんいます。

その上、更年期でエストロゲンが減ると自覚症状なく骨粗しょう症になり、急に転びやすくなったりちょっとした転倒で骨折をしたりするので要注意です。

更年期のための骨量・骨密度検査は自分の骨の状態を知ることで、この先の危険を回避できるようになるのでしっかり受けておきましょう。

心理検査では?

更年期による心理検査では、精神状態の不安定さから抑うつ状態の深さなどを調べます。

これは今後うつ病を発症したりしないためにも繋がります。

性格や思考のクセ、行動の傾向を調べたり、現状の心の健康度を検査で調べます。

他にも日常生活におけるストレス度を明らかにすることで、日常生活でどんな部分にストレスを大きく感じていて、それをどう改善するかを考えることができます。

更年期の症状を重くするかどうかという部分には「ストレス」がかなり大きく関わっているので、心理検査で自分の日常を客観的に振り返るのは大切です。

さらに、検査によってうつ病や神経症などの問題が発見されれば、医師の紹介のもと心に対する専門医による適切な治療を受けることになります。

こうした治療を更年期の治療と並行して行うことで、心理的なしんどさが大幅に改善することも多いのです。

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更年期障害で受診するとどのくらいの費用がかかるの?

更年期障害で病院に行く場合、ほとんどは保険診療になるので何らかの保険に加入している人は全部自費で治療をするということはないでしょう。

検査は上記の問診~心理検査まで行って5000円~1万円という感じです。

病院によって検査が異なるのでちょっと幅がありますが、保険診療なので初診の際に自費で支払うのはこの程度ですね。

「更年期のようで調子が悪い」ということで病院にかかれば保険診療になるので、単に「検査したい」のではなく「体調不良を診てほしい」というアプローチが大切です。

更年期専門外来ってなに?

更年期障害だと思ったら何科に行くのがベストか?ということについては、更年期障害を疑う際には「婦人科」もしくは「産婦人科」を受診するのが良いとご紹介しました。

その情報に追加しておきたい診療科についてここでお話をします。

更年期障害で選びたい診療科に、最近増えつつある「更年期専門外来」という科があります。

専門外来で有名なものと言えば「頭痛外来」とか「めまい外来」「リウマチ外来」などがありますが、「更年期専門外来」というのも、その症状に特化するように設けられている科です。

更年期障害の症状には、先にもご紹介したような様々な症状があるのですが、その1つ1つについて専門外来を受診していると「病院巡り」「受診科巡り」だけで心身ともにまいっていしまいます。

ですから、自分の年齢や状況、心身の諸症状を鑑みて、どうも更年期障害ではないかな?と思ったら、できたら更年期(障害)専門外来を訪ねるのが良いでしょう。

こうした専門外来は、その症状をピンポイントで診られるだけでなく、もしその症状が別の病気からのものであった場合(例えば更年期で言うと、下腹部の違和感が子宮筋腫だったという場合など)にもスムーズに専門の外来を紹介してもらえます。

更年期障害で病院に行く「タイミング」はいつ?

更年期障害の諸症状で悩む人の「悩み」の1つに「更年期障害の診察っていつから受ければいいの?」というものがあります。

もしあなたが元から片頭痛もちであったり、肩凝りもちであったりすると、頭痛や肩凝りがひどくなったとしてもそれが「更年期だからだ」とわかりづらいかもしれません。

そして、もしそうした症状の悪化が更年期によるものであったとしても、「こんな『よくある』症状で病院に行ってもイイの?」と思うかもしれません。

というわけで、ここでは更年期障害や更年期の体の不調について、どういったタイミングで病院に行くかをお話しします。

受診のタイミングは「自分の不調が始まった」とき

更年期障害の特徴の1つに「毎日しんどいわけではない」というものがあります。

昨日は身体を動かすのも、食事さえ億劫だったのに、今日はとっても気持ちよく過ごせる…といったものです。

こうした体調や心の状態の波が、更年期障害で受診する機会を延ばす要因にもなっているのですが、基本的に更年期障害で病院に行くタイミングは「今までと調子が違って日常生活のリズムが整わなくなってきた時」と言えるでしょう。

もっと言うと、自分の不調が始まっている…と感じた時はすでに受診のタイミングと言っても過言ではありません。

自分ではまだ大丈夫と言える時期でも、無理を重ねていると抑うつ状態が深刻になって、受診するタイミングにはとても婦人科だけでは対応できない状況になっている…ということも少なくありません。

何事も「早期発見」「早期治療」が一番傷が浅くて済むのです。

そろそろ更年期?と感じる時期に、どうも体調が崩れる…とか精神的に不安定なことが増えた…と思ったら、そのタイミングで病院に行って相談をしてみましょう。

更年期障害で病院にかかった人の体験談

ここまで、更年期障害でかかる診療科は何科がおすすめだとか、どんな検査をするのかといったことを中心にお話をしてきました。

このページに最後に、実際に更年期障害の治療で婦人科などを訪ねた人の体験談をご紹介します。

子宮がん健診から更年期障害が判明したAさん(55歳)

顔のほてりや、突然の異常な発汗、気分の落ち込みや手足の冷えといった症状が次々と現れるようになり、婦人科を受診しました。

受診を開始したのは5年ほど前です。

実は症状はもっと前から出ていたのですが、その当時は子どもの受験や親の介護が重なって自分の体を労わっている時間がなかったのです。

それでも色々な症状が出ていたのはとても気になっていたので、婦人科で子宮がん検診を受けた際に自分の状況を相談しました。

医師からは「更年期障害では」と言われ、子宮がんの検査と一緒に更年期に関する検査も行いました。

そして、ホルモンの状況などからすぐに治療を開始。

治療内容はホルモン療法とプラセンタの注射が中心でした。

治療は今も継続中ですが、おかげでほてりや発汗、手汗の冷えという身体的な症状は治まっています。

精神的なものについては、気分転換をまめにするようにしたり、友達と出かける機会を増やすといった方法でコントロールしています。

意外な婦人科の状況にちょっとびっくりのBさん(43歳)

自分自身は20代で妊娠をした時に初めて産婦人科を訪ねたのが「産婦人科デビュー」だったのですが、その時にも産婦人科がイメージと違うことに驚いていました。

それは「自分が思っていた人妊婦さんが多くない」ということです。

私が妊娠・出産時に通っていた産婦人科はどちらかというと、40代以上の女性が多かったですね。

後から振り返れば、おそらくそうした人の多くは更年期の治療とかだったのかな…と思います。

そろそろ私も更年期に差し掛かってきて、体の不調があったり月経の周期がおかしくなったりしているので、産婦人科(私の場合は婦人科かな)を受診しておきました。

血液検査ではまだ更年期と言えるホルモン量ではないそうですが、通常よりはエストロゲンの量も少ないということなので、自分の体の変化を受け入れるきっかけができて良かったですね。

症状は軽いそうですがホルモン治療を受けているCさん(50歳)

子ども達も大学生、高校生と一先ず手がかからない時期まで来て、パートタイムで働いていましたが、48歳くらいから職場でいきなり体がほてる症状が頻発し始めました。

俗に言う「ホットフラッシュ」ですよね。

自分自身の姉が更年期で治療していたこともあって、姉に色々話をした結果、自分自身も更年期専門外来を訪ねました。

ホルモン量などの検査結果から言うと、私の更年期の状態は「軽い方」ということでしたが、本人的には結構しんどかったですね。

すぐにホルモン治療を始めて、今では2年が経ちましたが、身体的な症状は抑えられています。

治療の他にも自分で大豆イソフラボンを積極的に摂取するなど、食事も気を遣うようになりました。

こうした体験談は、リアルな悩みと解決した方法がかかれていることがあるため、非常に参考になりますね。

人それぞれ、自分の更年期障害の症状と上手に向き合う方法を見つけています。

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実際にサプリメントを利用してから気持ちが楽になったという方も非常に多いので、是非あなたも一度試してみてください。