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ヒステリーを起こしてしまう

月経周期や月経血の量が不安定になってきた頃から、何だか妙~にイライラすることが増えていませんか?

以前は許せた家族の言動にいちいちイラッときたり、時には些細なことをきっかけに怒鳴ってしまったり…。

本当はもっと穏やかでいたいのに、どうしてもイライラのスイッチが入るとそれをコントロールできなくなってしまう…。

もしあなたがそんな症状で悩んでいるのであれば、それは「更年期」が原因で起きているヒステリックな状態かもしれません。

ヒステリックな自分にほとほと嫌気がさしているあなた!もっと毎日を笑顔で楽しく過ごしていたいというあなた!

今回はそんなあなたにぴったりの「更年期のヒステリックを解消する方法」についてご紹介していきます!!

どうして更年期にはヒステリーが起こりやすいの?

冒頭でもお伝えしていますが、更年期というは月経サイクルに関係していることですよね。

もっと言うと、更年期は思春期から続いた月経が「閉経」を迎える前後10年のことで、女性の身体の中は第二次性徴の時かそれ以上にホルモンのバランスが崩れる時期になるわけです。

なかなか思春期の頃の精神状態を覚えている人もいませんが、思春期と言うのは男女ともにホルモンのバランスが崩れて、身体的にはニキビがいっぱいできるといった肌トラブルが起きやすくなったり、精神的にも情緒不安定な日々が続きますよね。

ああした情緒不安定さが、女性には更年期でも訪れるわけです。

というのも、思春期以降、女性の体では女性ホルモン(エストロゲン)が大活躍をして、健康を維持したり、情緒の安定を保ったりしてくれました。

それが閉経を迎えるにあたって、エストロゲンが急減し、女性は自分の心身の安定を保つ大きな支柱の1つを失うに等しい状態になるのです。

これでは、今までは特に気にしなかった一言を気にしすぎるようになったり、イライラしなかった他人の言動に深く傷ついたりすることが出てきても仕方ない部分があると言えます。

第二次性徴の時期、保護者のちょっとした言動にかなりイライラした記憶、ありませんか?友達の何気ない一言がやたら気になって落ち込んだことはありませんか?

過ぎ去ってみれば「あの頃はどうしてあんなにトゲトゲしてたんだろう」と思うような不安定な状態が、更年期の女性には再び起こっているのです。

日本人女性はストレス過多?!

日本人は総じてストレス過多状態と言われていますが、中でも既婚で母親業もしている日本人の働く女性は心身ともにかなりのストレスを抱えていると言われています。

あるデータによれば、日本人のワーキングマザーの睡眠時間は世界で1番短く、働き蜂と揶揄される日本人男性よりも平均で20分近く短いのです。

仕事に育児、家事もフルでこなしている日本人女性は忙しさのあまり「愚痴を言っている」暇もないくらいなのです…。

その日々に溜まりまくった長年の愚痴やストレスが、更年期と言う情緒のコントロールが効かなくなった時期に一気に噴出しているのかもしれません。

産後クライシスではありませんが、女性は「言わなかっただけ」で忘れていないストレスをた~くさん抱えているものです。

そうした「層をなしたストレス」は火山の下に溜まったマグマのようにグツグツとたぎっており、更年期と言うきっかけで不安定な状況となり、周囲としては「ちょっとしたこと」でも本人にとっては許しがたいこととしてヒステリー化しているともいえます。

あなたも思い当たりませんか?

更年期に突入する前は、パートナーが「何度言っても直してくれないこと」について「もういいや、言ってもケンカになるだけだし」と流せたことがあったことに。

でもそれは、その場でケンカや言い争いをしたくないだけで、許したわけでも受け入れたわけでもなく、我慢していたんですよね。

その我慢が、更年期には「ホルモンの作用」でできにくくなっているだけなのです。

確かに更年期のヒステリーがあっては、自分自身も毎日穏やかに過ごすことが難しくなっていて、楽しい毎日ではないかもしれません。

しかし、見方を変えれば、更年期によってヒステリーという形ででも、自分の「本当に思っていたこと」をぶちまけることは、実は大切なことかもしれませんよ。

更年期のヒステリーによく見られる症状は?

更年期のエストロゲン急減によって起こりやすくなるヒステリー。

そんなヒステリーでもよく見られる症状というのがあります。

不満ぶちまけ型

これは今までは我慢できたことや許せたことに対してイライラが爆発するタイプです。

更年期に入るまでは、働いて帰ってきても片づけをして食事の用意をして後片付けをして…ということを何とか頑張ってこなしてきていた人が、更年期になって我慢できなくて家族にブチ切れた!なんてものです。

いい加減にして!!!」とか時には耐えられなくて家出するとか、そうした症状になるのがこのタイプですね。

不満をぶちまけることで周囲があなたの根本的な不満に気づき、家族が家族としてまとまれるようになればストレスも軽減しますが、それでもストレスが減らない場合はあなたはストレス源からちょっと距離を置いてもいいかもしれません。

このタイプに家族はどう対応する?

母親やパートナー(妻)がこうしたヒステリーを起こす更年期になった場合、家族としては1度、本人が落ち着いている時にしっかり家族の在り方を考える必要があります。

思春期並みかそれ以上のホルモンバランスの不安定な状況が起こっている母や妻に対して、家族はしっかりサポートや協力ができているでしょうか?

母親や妻が忙しく立ち回っている傍で、何もせずに「お腹すいた」とか「洗濯できてないの?」とか馬鹿げた発言をしていたりしませんか?

不満ぶちまけ型の女性には、周りがしっかり自律・自立することが大切。

少しでも不満の原因が取り除けるように話し合いをすることはこれからの家族関係においてもとても重要ですよ。

これは危険な「パワー系」のヒステリック

不満ぶちまけ型は、言葉としてヒステリックになることが多いのですが、パワー系のヒステリーは物に当たったり、時には人に対して暴力をふるうこともあるのではっきり言って危険です、

本人自身も暴力を振るうところまでいくのは自分でもおかしいと、どこかで気づいているはず。

気持ちをコントロールできないと言って、物や人へ物理的に害をなすようなことをしていては、いつか警察沙汰になってしまうかもしれません。

自分のヒステリーがどうもパワー系のヒステリーとして出るという人は、速やかに婦人科や更年期専門外来を受診して、情緒が安定するように治療を開始しましょう。

できれば更年期専門外来と心療内科などの治療も合わせて行って、早々にヒステリー状態を脱出することが大切です。

このタイプに家族はどう対応する?

いくら本人が家族の態度や言動にストレスを感じていたとしても、それが暴力としてあらわれるのは正しいことではありません。

そうしたヒステリーを、家族が甘受する必要は全くありません。

もし原因が家族にあったとしても、もし母や妻がこうした形のヒステリーを起こすようになったら、少しでも落ち着いている時に婦人科や更年期専門外来を受診させるようにしましょう。

専門科を受診して適切な治療を受ければ、こうしたヒステリーもほとんど改善する人ばかりです。

ただ、暴力的なヒステリーが発現していた人は、それだけ抱えているストレスも大きかったと言えるので、病院の治療だけで全ても終わらせるのではなくて、少し落ち着いて来たら本人のストレス解消のためにできることや原因について話し合う機会を持ちましょう。

これは実際のお話しですが、更年期になるまでは大人しく、物静かだった奥さんが更年期になって夫に対して凄まじい暴力を振るうようになりました。

病院での治療によって、奥さんは以前のような穏やかさを徐々に取り戻しましたが、その原因について家族で話し合ったところ、ナント原因は20年以上前に夫が犯した過ち、つまり不倫について不満が溜っていたということだったそうです。

奥さんは当時出産したばかりで、これからの家族のことを考え、夫の過ちを許しました(というか我慢したんですね)。

奥さんがそこで暴れたり、夫を責め続けたりしなかったことで、夫としてはそのことはクリーンに許されたと思っていたのですね。

しかし、奥さんは本当はとっても深く傷ついていて、ずっと大きなストレスを抱えたままだったのです。

それが更年期と言う情緒のコントロールができない場面で一気に出てきた…というわけです。

これまで頑張ってきてくれたパートナーが更年期をきっかけに豹変するのは、その根底に何かした解消されていないストレスがあるもの。

ヒステリーになったパートナーを嫌悪するのではなく、これからの明るい毎日を取り戻すために、どうか原因を探る努力をしてみてくださいね。

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内向き被害妄想系

更年期のヒステリーには上の2つでご紹介したような「外向きに表現されるヒステリー」ばかりがあるわけではありません。

中には被害妄想を募らせて更年期うつになったり、もっとこじらせて更年期をきっかけに統合失調症になる人もいます。

誰かのちょっとした視線や言動に関して「私の悪口を言っている」とか「みんな本当は私のことなんてどうでもいいと思っている」というような負の感情いっぱいの時間が増えてきたら、気を付けましょう。

これも外向きのヒステリーと同じように、身体の原因としてはエストロゲンが急減したことによる自律神経のバランスの乱れで起こっているのです。

これさえ知っておけば、どんなに落ち込んでも負の感情にとらわれても、どこかで「これは更年期のせい」と思う気持ちを残すことができます。

こうした症状が苦しい時は、やはり専門科を受診し、ホルモン治療を行うことが1番でしょう。

ただ、ちょっと考えすぎることが増えただけ…という程度であれば、イソフラボンのサプリを利用するとか、活力系のサプリを利用して、外出の機会を増やすとか適度な運動を続けるようにすると言ったことでかなり症状は改善しますよ。

このタイプに家族はどう対応する?

うつ病の人に「頑張って」が禁句と言われるように、内向きに閉じこもりつつある人に無理に「頑張って」と言うのは更年期であってもNG。

内向きに被害妄想が強くなっている人に対しては一先ずゆっくりと心を回復させる時間が必要なので、家族は自分たちのことは自分たちでしっかりこなすようにして、母や妻を景色の良い場所でゆっくり過ごす時間をプレゼントするなどしてみると良いでしょう。

ただ1人にすると思いつめかねない…という状況であるなら、家族の中でも母や妻と1番性格が合う人が、一緒にどこかへ出かけてみるとか、話をする時間を持つことが大切かもしれませんね。

どうしても症状が重いな…という時には迷わず専門科で症状を診てもらう必要があります。

その時も、すぐに心療内科などの精神分野系の診療科に行くよりは、一先ず更年期専門外来などを受診するようにすると◎です。

更年期が原因の落ち込みや被害妄想は、ホルモン治療で回復することが多いので、すぐに精神分野の薬に頼らない方が回復しやすいこともあるからです。

その辺りは、更年期専門外来の医師と相談して治療の方向性をみつけていくのが良いでしょう。

どうすれば更年期のヒステリーを抑えられる?上手なストレス昇華方法とは

更年期のヒステリーの原因の大きな1つはやはりエストロゲンが減少するということです。

ただ、更年期のヒステリーを抑えるにはエストロゲン方面からだけでなく、別の方面からも効果のあるアプローチがいくつかあります。

リラックスするために

更年期のヒステリーやイライラを抑えるために1番手っ取り早いのは「香り」かもしれません。

中でも天然のアロマ(精油)を使ったリラックスは心身ともに効果があります。

今ではアロマディフューザーも色々な種類が出ているので、店頭でどんな精油が更年期に効果があるか聞いて、お気に入りの香りをアロマディフューザーなどで部屋に広げても良いですよね。

太陽光を浴びる(特に朝日)

更年期のヒステリーと太陽に何の関係が?と思うかもしれませんが、これが大ありなのです。

更年期のみならず、イライラを抑制する神経伝達物質に「セロトニン」という物質があるのですが、この物質は昼間にお日様を浴びることで体内に増やすことができるのです。

またセロトニンが増えて、日中にお日様の光を浴びることができていれば、夜の暗さによってセロトニンはメラトニンという物質に分解されることになります。

メラトニンは睡眠を誘う神経伝達物質なので、メラトニンが充分にあるということは、質の良い眠りができるということです。

質の良い眠りはそのまま、イライラの解消につながるので、更年期のイライラやヒステリー防止には最適です。

適度な運動

イライラ解消に効果的な方法と言えば、やはり適度な運動が欠かせません。

これは大きな負荷をかける運動というのではなく、ウォーキングや軽いジョギング、ヨガやピラティスなどですね。

また、こうした運動はもちろん室内でも良いのですが、できたら外で行うことで気分転換にもってこいになります。

新鮮な空気と変わる風景や季節を感じながら歩いたり、ジョギングをすると適度にドーパミンやアドレナリンが放出されて、前向きになれたりやる気が出やすくなりますよ。

もし一緒にできる人がいるなら、気の合う人とおしゃべりをしながらウォーキングなどができると、日々の愚痴もすっきり解消できるので一石二鳥ですよ。

例に挙げているヨガやピラティスは屋外で行うことは少ないかもしれませんが、最近はちょっとした教室もたくさんあるので、自分に合いそうな教室を見つけて通うと友だちもできて視野が広まります。

新しい友人や世界ができることでイライラや憂うつが解消されることはよくあるので、そうした新しい1歩を踏み出すのも良いですね。

食事でイライラ解消!!

更年期のイライラやヒステリー防止には食事からのアプローチも有効です。

イライラ緩和の効果が高い成分にはマグネシウムイソフラボンがあります。

マグネシウムが体内に少なくなるとイライラしやすくなると言われています。

しかもマグネシウムはイライラすることでさらに消費され、体内のマグネシウム不足はイライラによって悪循環を生じてしまうのです。

マグネシウムは海藻やナッツ類に多く含まれる成分なので(チョコレートにも結構含まれています♪)適度な量を「意識して」摂取するようにすると良いでしょう。

一方のイソフラボンは「大豆イソフラボン」として有名ですよね。

大豆イソフラボンはその名の通り、「大豆」に多く含まれている成分で体内に入ると「エクオール」という物質に変換されます。

エクオールは更年期によるイライラだけでなく、様々な症状に効果があると言われている成分です。

ただ日本人の女性は大豆イソフラボンを摂取してもこのエクオールへ分解できる人が50%しかいないということなので、サプリメントなどを使って摂取するのも◎ですね!

効果的なサプリの活用法

大豆イソフラボンの説明で少し触れましたが、更年期のイライラやヒステリー解消にはサプリなどによる「不足栄養分の補充」がかなり効果的です。

マグネシウムにしろ大豆イソフラボンにしろ、食材から必要量を摂取しようと思うと色々と調べて、調理法に気を遣って、量を計算して…とかなり手間がかかります。

料理や栄養成分の計算が好きな人は良いのですが、忙しい毎日でそうしたことに時間を割けない!と言う人は簡単にそうした成分を補充できるサプリがおすすめです。

さらに今は更年期の諸症状に効果のあるサプリはもちろん、ピンポイントで欲しい栄養素についても色々と多くのサプリが展開されているので、自分の体質や症状にあったサプリを選ぶことができますよ!