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『更年期なんてまだ先だし大丈夫!』
と、思っているあなた、そんなあなたに限って急に更年期の症状が出始めて、症状の重さに悩んでしまう可能性があります。
更年期とはおよそ45歳~55歳の、閉経を挟んだ約10年間を指しています。
そしてその症状は女性なら誰もが経験するものです。
症状の度合いは人それぞれですが、症状を実感せずに乗り切ってしまう人もいれば、その逆で症状がひどく何もできないような場合もあります。
この更年期を上手に乗り切るために、なるべく早い段階で対策・予防を行ない、生活習慣を見直していけば、この先に来る特有の症状を軽減することもできます。
そこでこの記事では、更年期障害の前兆や対策、予防についてご紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
知ってて損はない!更年期障害に起こる前兆・予兆
女性は年齢を重ねるごとに卵巣機能が低下していき、40歳前後で大きく機能が低下していきます。
更年期の前兆として、まず考えられるのがこの卵巣機能の低下からくる『生理不順』です。
通常の生理周期は25日から38日とされていて、毎回同じ日数ではなくても生理が始まった日から次回の生理までの期間がこの期間内で起こるようであれば問題ありません。
もともと生理周期が安定していて、毎月この期間内に生理が始まるというのであれば、生理不順が起きたときに「更年期が訪れたのかも…」と自覚しやすいので、早めの対策がかのです。
ですが、その逆で普段から生理周期が乱れている場合は、普段通りに生理が始まったと思う程度のため、対策が遅れてしまい、更年期障害の症状が重くなってしまう可能性があります。
生理周期と閉経について
閉経というのは50歳前後になると卵巣機能が低下して、妊娠や出産が出来ない状態のことを言います。
また閉経は生理が来なくなり、1年以上来ない場合に閉経とみなされるのです。
そして閉経を迎えるにあたって、女性機能が低下していく段階で緩やかに生理周期に乱れが出ます。
初期の段階では生理が頻発起こるようになり、次に『不正出血』が起きて、それが目立つようになります。
ですが、不正出血は別の病気の可能性も考えられるので、長引いていたり、1か月に何度も発生している場合は注意が必要です。
その後、次第に次の生理までの期間が長くなっていき、生理が来なくなることで閉経を迎える形になります。
以上のように閉経というのは、女性なら誰でも訪れる避けては通れないものなので、生理不順は絶対に起きる現象と言えるでしょう。
ちなみに閉経後であっても特有の症状が続くのには理由があり、更年期障害は閉経後には卵巣から供給していた女性ホルモンを副腎皮質から供給するようになるので、ホルモンバランスの乱れによって、特有の症状が続きます。
なので、『生理不順というのは、更年期の最大の前兆』と言えるのです。
更年期前半に起きやすい特有の症状とは?
約10年間も継続する更年期には段階というものがあり、それぞれ『前期』『中期』『後期』という風に分けれれます。
それぞれ症状が異なっていて、多少の個人差はありますが、この記事では更年期障害の前兆についてご紹介しているので、前期に起きる症状についてご説明していきます。
うつ
この症状は代表的な症状です。
女性ホルモンの1つであるエストロゲンの分泌量が減少することによって、自律神経の1つである交感神経が活発になり、逆に副交感神経の活動が弱まります。
そうなると身体をリラックスさせる効果が弱くなってしまい、常にイライラしたり、倦怠感を感じたり、不安感に襲われるようになるのです。
また頭痛や肩こり、腰の痛みといった症状も起こりやすくなります。
もの忘れが激しくなる
ちょっとしたことを忘れがちになってしまい、人の名前を忘れてしまいがちになったり、頼まれごとを忘れてしまうといったようなことが少しづつ増えていきます。
年齢とともに物忘れをしやすくなりますが、きっかけはホルモンバランスが乱れたことで自律神経バランスが崩れ、脳に血液がうまく供給できなくなることで悪化すると言われています。
のぼせ・ほてり(ホットフラッシュ)
普通に生活していて、急に体がほてってしまったり、顔が赤くなる症状です。
顔や首筋を中心に汗が噴き出すように出て止まらなくなります。
上半身はほてっているのに、足先などは冷えを感じていたりと、矛盾した症状を引き起こすこともあります。
また、冷房の効いた室内や冬であっても症状が出ます。
不眠
就寝しようとしても身体がほてってしまって眠れなかったり、手足に冷えを感じて眠れないなど、基本的には更年期特有の症状が原因となって起こるのが理由としては多いです。
また、それ以外にも女性ホルモンの分泌が減少してしまい、交感神経が活発な状態になることで寝つきが悪くなり、寝ても睡眠が浅く、日中も眠気に襲われることもあります。
避けては通れない更年期障害への備え方
更年期障害というのはホルモンバランスの乱れからくる自律神経の不調が原因です。
自律神経は人の生命活動そのものを制御している大切な神経なので、生活習慣と深く連携しています。
要は普段から生活習慣が乱れている人は自律神経も乱れがちで、規則正しい生活を心がけている人は自律神経も乱れにくいと言えるでしょう。
そのため、更年期を迎えるにあたって、症状に備えるためには生活習慣の見直しが大切です。
そこで具体的な方法をご紹介していきます。
食生活の改善
普段の食生活は健康的なものと言えますか?
無理なダイエットで栄養が偏っていたり、その逆に肥満気味という場合であっても、一度食生活を見直してみると良いでしょう。
現代ではファストフードやコンビニ弁当などで食事を手軽に済ますことが出来るようになっているため、その分身体の負担が大きくなっています。
好きなものばかり選んで食事をするのではなく、まずは第一に栄養バランスを考えて食事をしましょう。
食生活の見直しをするポイント
- 満腹になるまで食事をとらない(腹八分目におさえる)
- 肉・魚・野菜をバランス良く食べる
- 緑黄色野菜を中心に選ぶようにする
- 青魚を食べる
- 揚げ物など、脂っこいものはなるべく避ける
- 添加物を多く含んだ食品は控える
- 大豆製品(納豆・豆腐など)を意識して食べる
- 抗酸化作用の高いポリフェノールやミネラルを多く含む食品を摂る
- マグネシウムやカルシウム、ビタミンDを摂る
これらを意識して食事を継続することで、あなたの体内環境は大きく変わってきます。
すぐに効果を実感するのは難しいかもしれませんが、近い将来への自己投資として取り組んでいくことで、健康的に更年期を迎えることが出来るでしょう。
特に大豆製品には『大豆イソフラボン』や『サポニン』という成分が含まれていて、この成分には女性ホルモンと同じような働きをしてくれるので、更年期の症状を和らげてくれる効果があります。
その他にも血流改善効果や免疫力の向上にも効果が期待できるので、積極的に食べるようにしましょう。
ビタミン類もビタミンB群やE、葉酸には疲労回復効果や脳機能の向上、生殖機能の改善、生理痛の緩和、貧血予防、血管の保護作用の向上といったように、様々な恩恵が期待できるので普段の食事からとることをおすすめします。
また亜鉛という成分にはやる気の向上や疲労感を緩和してくれ、卵巣機能の維持をしてくれる効果があるので、積極的に摂ると良いです。
亜鉛はシジミや牡蠣といった貝類や海藻類に多く含まれています。
ただ、亜鉛は摂りすぎてしまうと腎臓に負担がかかってしまうので、1日の摂取量に注意が必要です。
適度な運動をする習慣を身に着ける
運動というとハードなものを連想しがちですが、そんなことはありません。
簡単な運動でも構わないので、習慣化していくことによって、神経と脳に適度な刺激を与えることが出来ます。
これによって物忘れの防止や、自律神経の乱れを整えることが出来ます。
もちろん肥満防止や免疫力の向上も期待できるので継続して行うようにしましょう。
運動が不慣れであれば、ウォーキングやストレッチなどの簡単なものから始め、慣れてきたらお掃除中につま先立ちをしてみたりします。
それにも慣れてきたら簡単な筋トレをしてみるというのも効果的です。
ストレスの解消をしっかりと行なう
意外と見落としがちなのがストレスです。
40歳前後になると、仕事面では大事な役職を担ったり、家庭面では子供が自立や受験などといったことで毎日がバタバタしてしまったりと、生活環境が変化したことで、自身がストレスをため込んでいることに気づかず過ごしがちです。
ですが更年期にとってストレスは天敵です。
ストレスをため込むことで自律神経に乱れを起こし、更年期の症状が出やすく、症状も重くなってしまいます。
なので温泉やエステ、友人同士でのランチなど、あなたなりのストレス発散方法を見つけることが大切です。
週1回でもいいので、そういった時間を設けることでだいぶ症状の出方が変わってきます。
もちろん趣味の時間をつくるのも全然いいと思うので、気持ちをリラックスできる時間を見つけて心のバランスを整えることが重要です。
更年期障害の前兆のまとめ
いかがでしたか?
更年期というのは徐々にやってきて、気づいたら迎えていた!ということが多いのです。
更年期障害の症状が起きてから対策を始めるよりも、早い段階で取り組んで生活習慣を見直すことによって、更年期の辛い症状を和らげることが出来ます。
そうやって症状と上手に付き合って、更年期を乗り切りましょう。
生活習慣を見直すのが難しい状態であれば、手軽に栄養を摂れるサプリメントなどもあるので、しっかりと準備をしていくことが大切です。