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今まで気にならなかった血圧が、40代半ばくらいから急に高血圧になる場合があります。

30代のころはそんなことなかったのに…。

と、思うかもしれませんが、更年期は変化の時期です。

どんなことがあっても不思議ではありません。

そこでこちらの記事では、更年期と高血圧の関係性についてご紹介していきます。

ぜひ参考にしてみてください。

更年期に起こる高血圧!血圧が上がる原因とは?

更年期になると血圧が上がりやすくなり、高血圧になる人が増えることを知っていますか?

女性は低血圧の人が多いとされていますが、年齢と共に基本の血圧は変動していきます。低血圧が多い年代は10代から20代であり、更年期にさしかかる年齢になると低血圧の女性も高血圧になることがあります。

高血圧になると頭痛・ほてり・めまい・イライラ・動悸などの症状が現れますが、これら症状は更年期障害による症状と同じです。

そのことから、更年期障害の症状には高血圧が関係していることが考えられています。

では、更年期になると高血圧になりやすくなる原因は何でしょうか。

原因には女性ホルモンの一つとして知られているエストロゲンが関係しており、エストロゲンには女性の周期に関係した働きの他に血圧が上がり過ぎないようにする働きや自律神経を安定させる作用があるといわれています。

更年期にさしかかるとエストロゲンの量が減少し始め、ホルモンバランスが崩れてきます。ホルモンバランスが崩れると自律神経のバランスも崩れるため、血圧のコントロールが正常に行えなくなります。

主に血圧のコントロールを行っている存在は自律神経とされているため、ホルモンバランスと自律神経バランスが崩れる更年期の時期には高血圧になりやすくなるといわれているのです。

もう少しホルモンバランスと自律神経の関係性を説明しますが、エストロゲンが減少すると視床下部と呼ばれる脳の一部は分泌量を増やすために分泌の働きを担う部分に指令を送ります。

ただ、分泌機能に衰えが生じている場合は指令が送られてきても応えることができません。

そのため、視床下部には指令の送り疲れが起きます。視床下部はエストロゲンを分泌する部分以外に自律神経にも指令を送る役割があるため、視床下部にかかる負担が大きくなると自律神経も正常な働きを行えなくなります。

エストロゲンの減少から起きる視床下部の疲労及び自律神経バランスの崩れが、更年期に生じやすくなる高血圧の原因です。

更年期にさしかかる年齢は人それぞれで差が見られますが、一般的には40代から始まることが多いようです。

40代と言っても前半と後半がありますが、前半から意識をする必要があるとされています。

高血圧は男女比では男性の方がなりやすいといわれますが、更年期からは男女共に高血圧の人が増えています。

30代までの割合では女性は数%と高血圧または高血圧予備軍の方はとても少ないデータが出ていますが、40代以上になると予備軍も含めて32.4%と急増します。

50代になると58.3%、60代では74.9%と年齢が上がると共に増加傾向にあります。

高血圧と更年期の関係性についてはイメージされにくいようですが、年齢に合わせて血圧を意識することで対策を図れます。

また、もともと低血圧の方は高血圧に意識が向かない可能性が高いとされます。

低血圧でも高血圧になることはあるため、40代頃から血圧も意識しましょう。

血圧が乱高下!?不安定な血圧とホルモンバランスの関係

更年期に起きやすくなる高血圧は更年期高血圧と呼ばれることがあり、通常の高血圧とは異なる特徴を持ちます。

通常の高血圧は基本的に常に高い状態にありますが、更年期高血圧では血圧変動が激しい傾向にあります。

血圧の上下は感情にも左右される一面があるとされていますが、更年期高血圧では通常の高血圧よりも感情に左右されやすいことがいわれています。

更年期の時期は急減したエストロゲン量を異常と感じた体内が忙しい状況にある上に自律神経が乱れているため、ストレスを感じやすい状態になります。

ストレスには色々な種類が存在していますが、不安や怒りに関係したストレスに弱くなりやすいとされます。

更年期の時に起こる高血圧は、通常の高血圧のように常に高い血圧値ではありません。

ストレスや疲労などの要因があることで、急激に上昇します。

徐々に上昇するのではなく急激に上昇するため、頭がフラフラしたり・頭痛・のぼせ・眠気などが起きます。

このようなストレス要因が軽減された生活環境の場合は、高血圧が引き起こされにくいため更年期障害と呼ばれる症状も生じにくくなります。

日常の中で起こり得るストレス要因の他、環境の変化も大きなストレスになるといわれています。

例として挙げますが、引っ越し・結婚・出産・子どもの独立・親の介護・事業展開などはストレス指数では上位の方に上がります。

人は基本的に環境の変化に弱い生き物とされているため、更年期にさしかかる時期には避けられる環境の変化は避けた方が良いとされています。

更年期の血圧変動は、血圧が急上昇するだけではなく急に低下することもあります。

血圧は正常値より低くなると活動力が低下し、意欲や気力の面にも支障が現れます。

急上昇と急降下を繰り返す可能性が考えられる更年期の血圧変動は心身的な負担が大きいため、精神的な症状が重度になるとうつ病に繋がることがあります。

うつ病になると更年期を過ぎた後も精神的な症状が続くことがありますが、適切な対処を行うことで軽減・改善・完治に向かいます。

更年期による症状は人によって異なるため、不快症状で訪れる病院の科目も人それぞれです。高血圧症状が目立つ場合は循環器科や内科、ほてりなどの更年期症状が目立つ場合は婦人科、精神的症状が強い場合は心療内科が利用されます。

更年期と気付かれないまま受診が行われることもありますが、年齢的な異変を感じた時には早めの受診を行うことで重度になる前に回復させることが可能です。

閉経前後の高血圧に注意!ほてり・のぼせ(ホットフラッシュ)や動悸などの併発も…

閉経する前後の時期とされる更年期に高血圧が起こりやすくなると言いましたが、高血圧症状と更年期症状は併発することがあります。

併発の可能性は低いものではなく、多くの場合で発生しているとされています。

若い頃から低血圧の方は見落としがちな高血圧の可能性ですが、更年期障害と思っていた症状には高血圧が大きく関わっていることもあるため長く低血圧であった方も高血圧のことを視野に入れて対策を考えてみましょう。

自分は低血圧と思い低血圧対策を更年期の年代にさしかかっても続けている場合もありますが、症状を悪化させる原因に繋がるため高血圧になりやすくなることを覚えておくと悪化を防ぐことができます。

まず、更年期障害による症状についてです。高血圧が要因として関係していることも考えられますが、更年期の症状で挙げられる内容はホットフラッシュと呼ばれるのぼせ感やほてり感を出す症状です。

微熱があるようにも感じられ、実際に微熱があることもありますが基本的には微熱があるような感覚で熱はないことが多いとされます。

ホットフラッシュには自律神経が乱れたことが関係深く、同時に女性ホルモンの急激な変動が関係していることが分かります。

自律神経に乱れが生じると精神的な症状も起こりやすくなり、気が滅入る・倦怠感・絶望感・悲しい気持ち・怒りっぽくなる・焦りを感じるなどの気持ちに支配されやすくなるといわれています。

感情面は自身でコントロールができにくくなるため、家族などの周囲の人が異変を感じるケースも多いです。

自分自身では病院に行く気力すらない場合があり、病院が好きではない場合は頑なに拒否することがあります。

様子を見て、病院で診てもらうことで改善への道が開けると思います。

更年期の症状は女性ホルモン変動によって起きた崩れた自律神経バランスが原因となりますが、高血圧が引き起こされる原因も自律神経バランスの崩れとされているため、更年期の症状と高血圧の症状は同時期に発生することが高いのです。

同時期に発生すると心身的な負担が大きくなるため、精神的に追い込まれやすくなります。

仕事をしている女性の場合は思うように動けなくなると自分を責める感情も生じる可能性が考えられ、うつ病リスクがより高くなるといわれています。

また、社会的ストレスも大きいために更年期と高血圧の症状を併発しやすいとされますが、仕事の有無を問わずストレスが症状の程度を左右するという意見もあります。

高血圧を下げるためには?症状の改善に生活習慣・食事・サプリメントでの予防・対策について

更年期高血圧についての研究は比較的に新しい内容とされているため、研究の進みは僅かで更年期高血圧に対する治療法などは解明されていないことが現実です。

そのため、更年期高血圧に固着せずに、高血圧を上げる工夫を行ってみましょう。

通常の高血圧と更年期の高血圧はそれぞれ要因は異なりますが、高血圧と呼ばれる症状自体は同じです。

上昇具合や下降具合も違いますが、高血圧になる理由は似た部分が大きいため通常の高血圧を下げる工夫を行うことで更年期による高血圧も下げることができるとされています。

更年期高血圧の状態にある方も更年期前の方も、血圧を下げることを意識しましょう。

高血圧の改善に成功すると、更年期症状のホットフラッシュや精神的症状も緩和されることがあります。

高血圧になる原因として最も言われていることは、塩分過多です。

日本の食事はもともと塩分が多い傾向にあるため、塩分過多の状態にある人が多いとされています。

日本食を適量であれば問題ないようですが、近年は洋食・ファーストフード・レトルト食品・外食を好む人が増えていることから塩分の摂取量が過剰になっていることが考えられています。

昔は飲みに出ることが多かった男性の方が塩分過多になりやすい傾向にありましたが、女性も男性と同じくらい社会に出て仕事をする時代になっているため、女性も男性と変わりないほどに塩分摂取量が増加しているというデータが出ています。

飲みに出る他に、長期保存のために塩分を多量に使用しているカップラーメンやレトルト食品を主食にしている人が増えたことも指摘されています。

高血圧を改善する時には、まず塩分の摂取量を減らすことから始めましょう。

家庭で調理を行う場合は塩加減と醤油の量に気を付けることで大分軽減されますが、外食を頻繁に行う方は注意が必要です。

外食は基本的に塩分が多いため、1人前でもむくみが発生することがあります。

特に味の濃い外食は危険性が高く、健康志向で自然な味を意識している飲食店の外食では問題ないこともあります。

味が濃いことは塩分が多いことであり、塩分過多になると高血圧になることを覚えておきましょう。

更年期の時期とは離れている若い世代の方も、塩分量には気をつける必要があります。

更年期は血の道の一つであり、血の道とは女性の特有の周期と出来事のことです。

月経・閉経・出産などが血の道に属し、それぞれで起きる症状を血の道症と言います。

バランスの良い食生活は月経前後の不快症状の軽減にも繋がり、そのような食生活を続けることで閉経前後の症状を軽減させることにも繋がります。

高血圧に関しては塩分が最も気をつけるべき点とされていますが、基本的には栄養バランスの整った食生活が一番です。

炭水化物・タンパク質・脂質が基本の栄養素として存在し、それら栄養素を体内でしっかりと活用するためにビタミン・ミネラル・アミノ酸類・ポリフェノール類などを摂取します。

一つを摂取することで健康に繋がるわけではなく、全てをバランス良く取り入れることで健康に繋がります。

ただ、栄養素をバランスよく摂取することは経済的に難しいと感じている方も少なくありません。

栄養バランスで食品を購入すると、使い切れない・食べ切れない・使い方が分からないなども問題が生じます。

そのような時には、サプリメントを活用してみましょう。

栄養を補助する食品として、食生活で補えない栄養素をサプリメントで補うことで食事の栄養バランスが整います。

ただ、栄養補助食品ということは忘れないようにしましょう。

主食にするアイテムではなく、サプリメントがあるから食生活を疎かにしても良いというわけではありません。

食生活では補うことができなかった栄養素を補う食品として、生活の中に取り入れましょう。

サプリメントがカプセル状の場合は味や香りを感じにくいため、子どもでも味の好き嫌いが激しい方でも栄養素を摂取することができます。

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放置は絶対NG!病気の可能性もある?医療機関で治療に関して

エストロゲンの急減が起きる更年期の時期にさしかかると高血圧になりやすくなることが分かりましたが、更年期により引き起こされている症状を放置すると悪化して別の病気を引き起こすことが考えられています。

更年期の時期にさまざまな不快症状が現れた時には更年期のせいにしがちですが、時期を過ぎた後も続く場合は危険性があります。

過ぎた後だけでなく更年期中も別の病気による症状の危険性はあり、病気により症状が引き起こされている可能性を否定することができません。

高血圧・精神的な症状・のぼせなどの症状は更年期以外の要因で起きることも十分に考えられる症状とされているため、更年期のせいと思い込まずに病院に受診して検査を受けてみることは大事です。

精神的な症状は、良い方向へ傾けようとせずに放置してしまうとうつ病などの重度な精神障害に移行する場合があります。

周囲の人の協力や環境が向かう方向を左右するため、家族などの身近な存在には適切な判断が求められます。

当人だけが分かる精神的な感じもあることから、無理強いは禁物です。自律神経を安定させる取り組みやストレスを軽減させる意識を行うことが大切で、この行動は本人だけでなく周囲の人も行うことで症状を抱える人が良い方向へ向かいやすくなるとされています。

精神的な症状が更年期以前からある場合も、生活習慣やストレスの見直しが必要です。考え方を自身で変えられない時は、生活習慣を出来ることから良くしていくことで気持ちも良い方向へ変化していきます。

病院に抵抗感がない方は、心療内科に受診して信用できる医師を見つけるとより良いです。

高血圧による症状は、放置すると危険な場合があります。

血圧は血流を全身に送るために必要な圧力のことで、高い圧力の状態になると高血圧になります。

圧力が高くなる原因は血液・血管・心臓の異常で、強い圧力をかけないと血流を送ることが出来ない状態です。

強い圧力は血管壁にかかる負担が大きいため血管が傷付きやすくなり、結果として血管から不正出血が起きるなどの循環器系疾患のリスクが高くなります。

高血圧を放置すると危険と言われている理由は循環器系への負担の大きさにあり、血管だけでなく心臓にも負担はかかります。

動脈硬化の原因になることも明らかになっているため、頭の方に起きる疾患のリスクも上がります。

くも膜下出血や脳出血といった出血系から詰まりが起きる脳梗塞まで、高血圧には命に係わる疾患のリスクを上昇させるという危険性があるのです。

高血圧は、軽視されることも珍しくありません。

更年期が重なると、更年期による症状とされて高血圧の対策は見落とされがちになる上に更年期が過ぎると治ると思われがちです。

動脈硬化や高血圧などの循環器系の問題は年齢や性別に関係なく起こり得るため、自己判断でまとめずに検査を受けることで予想外の事態を防ぐことができることもあります。

また、検査を受けて原因がはっきりすると、更年期や高血圧への対策も行いやすくなります。

まとめ

いかがでしょうか?

更年期と高血圧には深い関係があり、放置をするのはあまり得策ではありません。

後々、トラブルとなる可能性もあるので、放置せず、しっかりと対策や予防をして治療をしていきましょう。

そして、更年期を上手に乗り切っていきましょう!