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更年期というのは、閉経の前後10年くらいの期間のことを言います。
更年期に入ると女性は卵巣機能が低下し始め、女性ホルモンの分泌がどんどん減少していくのです。
スタートには個人差があるのですが、40代半ばから50代半ばくらいの期間に更年期の症状が出ると言われています。
また、早い人だと40代前半くらいから症状がでることもあります。
あなたもそんな症状に悩み、苦しんでいるのではないでしょうか?
女性ホルモンの減少で、ホルモンバランスが乱れを起こし、身体や気持ちに不調が出てきます。
よく聞く症状として、のぼせやほてり、冷え、多汗、イライラ、不眠、倦怠感、不安…。
このような症状が出てきます。
ですが、そういった症状を放置してしまうと、とても恐ろしい症状を引き起こす可能性があります。
更年期と低血糖の関係性とは?
更年期に突入すると多くの女性がイライラや冷えなどの症状が出てきます。
そういった症状を長期間放置してしまい、慢性化してしまうと『低血糖症』という病を引き起こす原因となってしまうのです。
低血糖の初期症状
低血糖症になると何に対してもやる気が出なくなったり、倦怠感を感じる、眠気を感じてあくびがよく出るようになる、物事に集中できない…といった症状は低血糖症の初期症状のサインです。
この状態をそのまま放置してしまうと、症状が悪化してしまい、疲労感が全く取れなかったり、常に頭痛がするようになったり、ひきつけや痙攣というような症状を引き起こしてしまう原因にもなります。
そもそも低血糖症って?
低血糖症というのは名前の通り、血液中には一定量のブドウ糖という糖分が存在しています。
体内で糖分を正常に送る機能がバランスを乱し、一定量ないといけないブドウ糖が減ってしまうことで血糖値が低下してしまい、その量を一定に保とうとするために症状が起こるのです。
低血糖の原因とは?
糖分を多量に摂取することで膵臓が危険を感じ、血液中に大量のインスリンという成分を出します。
インスリンは血中内に含まれる糖分を摂りさり、人体を危険な状態にするまで血糖値を下げてしまうのです。
その結果、低血糖症としてイライラや倦怠感、疲労感、不安、のどの渇き、とにかく糖分を欲するような症状が出たりして、また糖分を口にしてしまいます。
糖分を摂りすぎると、あらゆる分泌線が血糖値を正常値に戻そうと働きますが、長い期間この悪循環と呼べる状態が繰り返し起こると、内分泌線不全という病気になってしまい、挙句の果てには副腎や膵臓、脳下垂体などからホルモンを分泌出来ない状態になってしまいます。
食生活を改めて見直し、栄養バランスの取れた食事に改善することが大切です。
また更年期に入ると稀に低体温を引き起こすことがあります。
ホルモンの減少によって体温維持の機能が弱まり、体を冷やしてしまう原因となって低体温を引き起こします。
低体温になると臓器などの体の内部も冷えてしまい、臓器がうまく働かなくなったり、免疫機能の低下にも繋がってしまうでしょう。
そうすると更年期特有の症状をより辛いものにしてしまいます。
そのためには血行を良くしたり、ホルモンバランスの乱れを整えたりするなど、体の内側を冷やさないようにしなくてはいけません。
糖質の摂取はほどほどに!
糖質というと、脂質・たんぱく質に並ぶ、3大栄養素のひとつであることはご存知ではないでしょうか。
糖質が体内に入ると分解され、ブドウ糖に変わり、体を活動を維持するためのエネルギーとなります。
脳を正常に働かせようとするにはブドウ糖が必要不可欠で、生命を維持していくためにも無くてはならない栄養素です。
ですが、この糖質というのは必要以上に摂取してしまうと、体内で分解しきれなかった糖質が脂肪に変わってしまい、どんどん蓄積されることによって肥満の原因となります。
なのでダイエットのために、糖質の摂取を制限するという方法は体脂肪を防ぐという点で、効果的な方法でしょう。
ただ、そこで注意しないといけないのが行き過ぎた糖質の摂取制限は『ホルモンバランスを大きく乱す原因となること』です。
特に、すでに更年期の症状が出ている場合には、さらに症状を悪化させる原因にもなります。
そこで次の項目で、体内で糖質が不足するとどのような変化が起こるのかご紹介しましょう。
糖質が不足した際の身体の中の動き
- 過度の糖質制限によって、体内のブドウ糖が足りなくなる/li>
- 低血糖の状態になる
- 血糖値をあげようと、体内の様々なホルモンが必要以上に働く
- 排卵に合わせて働くはずの女性ホルモンが働く
- 女性ホルモンのバランスが崩れる
- 身体に様々な不調が起きる(不眠・倦怠感・不安など)
血液中の血糖値が減少することで、自律神経が防衛反応として勝手に様々な指令を身体に出し始めます。
そうすると、体内の様々なホルモンが身体の異常を察知して、自身の意思とは全然関係なく勝手に働き始めてしまいます。
糖質が極端に少なくなると、低血糖という信号が様々な問題の引き金になってしまうのです。
更年期を迎えた女性にとって、行き過ぎた糖質制限というのは、危険極まりない上にトラブルの原因になりかねないので細心の注意が必要となります。
糖質の摂りすぎもホルモンバランスの乱れの原因に!
それでは先ほどとは逆に、糖質をたくさん摂る方が身体にとって良いのでしょうか?
実はそれもホルモンバランスを乱れにつながっており、体な様々なトラブルを招く原因になってしまいます。
- 必要以上の糖質を摂取する
- 膵臓から血糖値を下げる『インスリン』というホルモンの一種が分泌され、血糖値を下げる
- 毎回必要以上の糖質が入ってくることで、インスリンも過剰に分泌されるようになる
- その結果、血糖値を必要以上に下げてしまい『低血糖症』になる
- 低下した血糖値を上げようとして、他のホルモンが働く
- 女性ホルモンも同様に働き、正常に働くことができなくなる
- 身体に様々な不調が起きる(不眠・倦怠感・不安など)
このように、糖質の行き過ぎた摂取も体内で様々なトラブルを起こしてしまいます。
また、低血糖症は先ほども紹介しましたが、生命の危険を招くこともあるので注意が必要です。
更年期を迎えた女性にとって、注意しなくてはならないのが『低血糖症』になること。
これを予防するためにも糖質の摂りすぎ・摂取制限もよくありません。
糖質は適量を適切に摂ることが大切です。
更年期を迎えたらどのくらいの糖質を摂取すればいいの?
それでは糖質の適量とはいったいどれくらいの量なのでしょう?
そのためには、まず自身の1日の摂取カロリーを把握する必要があります。
全体の摂取カロリーのうち、糖質から摂るべき量というのが50%~70%くらいが目安と言われています。
更年期を迎えた女性の場合、およそ50%くらいで充分と言えます。
体を動かすために必要なカロリーの消費分や他の栄養素から摂取できるカロリーを考えると、1日の糖質の必要量は推定で100gくらいで足りるといえます。
糖質100gというのは、白米を2膳分くらいが目安です。
なので1日に白飯2膳は食べるようにしたほうが健康的な生活を送ることが出来ます。
炭水化物や糖分を控えた生活をしている場合、やりすぎない程度にしてみましょう。
血糖値を整える栄養素はあるのか?
血糖値のコントロールはなにも白米の量をコントロールするだけではありません。
その他にも血糖値のバランスを取ることが出来る栄養素が存在します。
- ビタミンA
- ビタミンB群
- ビタミンC
- マグネシウム
- クロム
- カリウム
これらの栄養素の中でも炭水化物の代謝に効果的なのがマグネシウム・クロム・カリウムです。
マグネシウムはアーモンドなどのナッツをはじめとする種実類、魚介類、海藻類、野菜類、豆類などの様々な食材の中に多く含まれています。
クロムはひじきや海苔、昆布などの海藻類に多く含まれていて、アサリやシジミ、サバといった魚介類にも多く含まれています。
カリウムは特にバナナ、アボカドなどの果物やホウレンソウといった野菜類、さつまいもやジャガイモなどのいも類に多く含まれています。
血糖値を整えるのに糖質や炭水化物を摂るのはどうかと思うので、野菜や魚介類などから栄養を摂ると良さそうですね。
更年期の糖質抜き(炭水化物抜き)ダイエットは要注意!
年齢と共に体形の変化も気になると思います。
そこで多くの人が真っ先に思いつくのが糖質抜き(炭水化物抜き)ダイエットです。
糖質はダイエットの大敵と思うのは間違いではありませんし、多くの女性が取り組んでいます。
ですが、このダイエット方法は更年期特有の症状をさらに悪化させ、さらに辛いものにしてします可能性があるのです。
もちろん糖質の過剰な摂取はかえって肥満のもとになってしまったり、糖尿病のリスクもあるのでNGですが、摂らな過ぎてもいけません。
先ほどもお伝えしましたが、摂取制限を過剰に行なうことで低血糖の状態に陥る可能性もあり、その結果、血糖値を上げようと、体内の様々なホルモンが必要以上に働き、本来活動しないはずの女性ホルモンが活動を開始します。
そして周期の乱れた女性ホルモンがバランスを崩し、身体や精神状態に様々な不調を招くようになるのです。
行き過ぎた糖質制限は不調の元凶になりかねないので注意しましょう。
更年期を乗り切ろう
更年期に突入すると、気持ちや身体も様々なトラブルが起きてつらいことが多くなります。
ですが、女性なら誰にでもやってくるものであって、決してあなただけではありません。
日々の生活の中で食事をバランスよく摂ったり、適度な運動、睡眠をしっかり取るなど、生活を見つめなおすことで症状の改善・軽減が可能です。
わたしの場合は、家族に相談して理解してもらい、更年期を乗り切ることが出来ました。
一人で悩まず、うまく付き合って乗り越えていきましょう。